業界の情報過去の履歴
2004年から2006年までの記事

2006.12.19掲載

◎26日・「柳川市民まつり」、雨の中多くの来場

柳川市民まつり実行委員会主催による「第2回柳川市民まつり」が26日午前9時から、
福岡県・柳川市弥四郎町の「有明地域観光物産公園」で行われました。当日は、柳川物産の展示
即売を中心に行われ、あいにくの雨にも関わらず多くの来場者で賑わっていました。

地元で採れた海苔や米、野菜を地元住民や観光客に広くPRするため「ジャンボ巻寿司」作りに挑戦するイベントを行うことにしていましたが、雨のため、急きょ、柳川の農協や漁協女性部が
巻寿司280人分を作り無料配布することにしました。
配布1時間前には、傘を差しながら配布を待つ長い行列が出来、配布は
10分程度で終了
する盛況ぶり
でした。

 

また、地元の海苔販売業者6社による展示即売も行われ、
さっそく
新海苔が売られていました。
雨が降る中、傘を片手に自家消費用として多くの人が購入
していました。

2006.12.19掲載

◎福岡有明女性部、新ブランド「福岡のり」を福岡市街でPR

海苔生産者団体の福岡県有明海海苔共販漁連・女性部は初入札会が行われた22日午前11時から、福岡市・天神「イムズ」前広場で新海苔の無料配布を行いました。

今年度から同漁連発足に伴い誕生した
新ブランド「福岡のり」をPRするため、県後援を
得て消費地である天神を訪れました。

当日は、
今年の"新もの"である焼き海苔2,800袋分(1袋・全型2枚分)を、
「福岡のり」のネーム入りエプロンをした女性部25名が、美味しさを実感してもらおうと道行く人に1時間ほどで配り終えていました
 

2006.12.16掲載

◎「福岡のり」・ロゴ、キャラクターを県庁で表彰

海苔生産者団体の福岡県有明海海苔共販漁連は21日午前10時から、福岡県庁7階の水産林務部
部長室で
同漁連のロゴ、マスコットキャラクターの初披露と制作者への
感謝状贈呈式
を行いました。

今年3月31日に同漁連が発足し、同県支援のもと
「福岡のり」のブランド化や販売促進活動を始め、その一環として6月15日から1ヶ月間、「福岡のり」ブランドを広く浸透させるための
ロゴやマスコットキャラクター、キャッチコピーを公募しました。
その結果、全応募302点の中から
福岡県北九州市在住・東信慶さんの制作した
ロゴとマスコットキャラクターが採用されました。

また、採用されたキャッチコピーはすでに海苔箱に「安全・安心 味自慢!!」(福岡県柳川市在住・
太田豪さん作)、ポスターに「舌が恋した!福岡のり」(佐賀県佐賀市在住・原さん制作)が使用されて
おり、その他選ばれたキャッチコピー11点も今後、商品パッケージ、PR用ポスターなどの販促用として
使用されることになるそうです。

 

2006.12.12掲載

◎福岡県知事・浜武漁協を視察

麻生渡福岡県知事は20日、海苔生産者団体の福岡県有明海海苔共販漁連所属の浜武漁協を訪れ、佃煮加工場と検査場を視察しました。

同漁連と県では、今年度の同漁連発足を期に
「福岡のり」ブランドを立ち上げ、
世界も視野に広くPR
することにしています。
直接、県民と対話する"移動知事室"訪問先の一つとして午後3時過ぎ、県関係者の他、石田宝藏
柳川市長など市関係者とともに今年度初共販を目前に控えた同漁協を訪ねました。
妻夫木組合長案内のもと、同漁協内の佃煮加工場や初共販に出品するため検査中の海苔検査場を
視察しました。
それぞれ説明を受けた後、実際に海苔を試食しましたが、「香りがあって甘くて美味しい。"ゆめつくし"
(福岡県産米)と食べたら美味しいだろう」と絶賛していました。
この視察を受け、
今後県によるブランド化推進に向けた精力的な取り組みが期待されて
います。
 

2006.11.29掲載

◎佐賀で「第26回全国豊かな海づくり大会」

魚や貝などの水産資源を保護し増やすこと、海の自然環境を守ることの大切さを考えることを目的に、「第26回全国豊かな海づくり大会」(主催・豊かな海づくり大会推進委員会、佐賀県)が10月28日、29日の2日間、佐賀県の有明海と玄海灘二つの海に面した佐賀市、東与賀町、唐津市を会場として行われました。

29日午前9時から、天皇、皇后両陛下が大会式典、放流行事に出席されることもあり、会場周辺では
多くの来場者で賑わいました。
関連行事が行われた佐賀市の「佐賀県総合運動場」では、海苔生産者団体の佐賀県有明海漁連が昔ながらの海苔抄き体験や同漁連所属の各漁協女性部による「ジャンボ海苔巻きつくり」、地元海苔加工業者のサン海苔や各漁協が海苔製品の販売を行うなど佐賀海苔をPRし、県外から来ていた来場者の中には、お土産や贈り物に海苔を買う人もいました。

午後2時過ぎからは、東与賀会場で天皇、皇后両陛下による放流事業が行われ、海苔のフリー糸状体を入れたジョウロを手に、カキ殻に撒かれました。来年の27回大会は、11月10日、11日に滋賀県大津市のびわ湖ホール、大津港で行われることになっています。
 

2006.11.01掲載

◎熊本県漁連、熊本市で海苔のPR

海苔生産者団体の熊本県漁連は、14日〜15日の2日間開かれた、熊本市主催の「城下町大にぎわい市」に協賛して、熊本城の周辺で行われた物産販売市に参加しました。
これは、
築城400年を控えた"熊本城"という観光資源を活かしながら、熊本こだわりの味と技を情報発信しようというもの。

会場の花畑公園横駐車場の特設コーナー「とれたて海鮮市」で、生鮮水産物や海苔、アサリ、丸干し海苔ぶっかけそばなどを販売すると同時に、海苔普及啓発活動の一環として魚食普及や資源管理に関するアンケート回答者や希望者などに熊本産焼き海苔(5枚入り)の無料配布を行いました。

2006.10.10掲載

◎色落ち海苔入り「のりたまご」販売へ

以前当社HPで色落ちした海苔を鶏の飼料に添加し、付加価値のある鶏卵を作ることで、漁業と農業の循環型生物生産ネットワークが構築できないか−と研究に取り組む福岡県朝倉市の朝倉農業高校に
ついて紹介しました。

その後、鶏の数も約120羽増やし、研究意欲もさらに増しているところです。
そんな中、これらの卵に
『あさのう「のりたまご」』と名付け10月に校門前の直売所で販売
する予定になっています。これまでにも同校では、実習で作った野菜や卵などを直売所で販売し、
消費者の評価を肌で感じる学習機会としている。
近隣の消費者は新鮮な農作物が手に入ると喜ばれてきました。

これまでの研究成果として、卵が10個入った販売ケースの中には
『あさのう「のりたまご」』の銘柄に、「色落ちノリの再利用」、「抗酸化物質2倍(β―カロチン)」と謳い文句を記した宣伝用紙を入れています。
今後の研究の方向性を見極める調査も兼ね、販売結果 が注目されています。

のりたまご
のりたまごポスター
2006.09.30掲載

◎有明3県「クリーンアップ作戦」で海の清掃

"有明海の大掃除"として毎年この時期に行われている海岸「クリーンアップ作戦」は、
熊本が8月20〜21日、福岡が8月31日、佐賀が8月31日〜9月2日に行われました。
各県とも当初8月18日頃を予定していましたが、台風通過のため順延となり、各県それぞれ行うことになりました。
今年も各県の海苔漁家を中心に、ボランティアの参加者を含め、延べ10,556人が参加しました。
梅雨時期の雨量の多さもあって、ヨシや流木を中心に可燃物、不燃物を合わせ
4トントラック約460台分ほど回収しました。

 
これから始まる海苔漁期に向けて、恩恵を受けている有明海をきれいにするために雨の降る中、懸命に清掃活動している姿が見られました。
2006.08.17掲載

◎福岡有明、青年海苔漁家がカップリングパーティーに

漁業後継者育成のため漁業青年と独身女性が気軽に話せる場を提供しよう−と、生産者団体の研究組織「福岡県有明海区研究連合会」主催の「第15回有明海で暮らす男達との交流会」が7月23日、福岡県有明海水産会館4階で行われました。
当日は午後4時から、カップリングパーティー運営大手の「エクシオ」が青年海苔漁家30名と独身女性
22名を集め交流会を始めました。

自己紹介は、女性22名が各々テーブルに分かれて座り、男性陣は女性の席に1対1で座り、持ち時間2分で席を移動するという方法。"1対1"という限られた空間、時間で話をすることもあって、却って会話が弾み、会場のあちこちで笑みがこぼれていました。


その後、フリ−タイムで意中の人に話しかける積極的な漁家もいる中、7組のカップルが成立しました。また、カップル成立者には、ペアの食事券が贈られるなど、女性と知り合う機会が少ない漁家にとって楽しい1日になったようです。
2006.08.09掲載

◎福岡有明共販漁連、「柳川市民の森」で下草刈り

生産者団体の福岡県有明海海苔共販漁連では17日、福岡・矢部村「高の巣公園」で行われた
「柳川市民の森」下草刈りボランティアに参加しました。

これは昨年10月、柳川市と矢部村により
「水のふるさと協定」が締結されたのを機に
今年3月、両自治体により行われた「柳川市民の森」つくりで植樹した木の生長を阻害する下草を刈ろうというもの。

当日は、同漁連所属の漁協組合員や市関係者、ボランティア団体や一般ボランティアなど約160名が参加しました。今回の下草刈りには、3月植樹活動した人を対象に参加を呼びかけたところ、参加者の多くが前回植樹した人で、自分のネームプレートが掛けられた苗木がどうなっているのか確かめるのを
楽しみに来ている参加者もいました。

また、今回の活動は、17日が「海の日」ということも
あって、この日に合わせて企画されましたが、

"海を育てるにはまず山を育てる"
という漁業者の思いや、植林に携わる人の輪が広がり
を見せており、理念だけでなく実行を伴うものとして
幅広く浸透してきています。
2006.07.26掲載

◎色落ち海苔で「のりたまご」に取り組む農業高校生

色落ちした海苔を鶏の飼料に添加し、付加価値のある鶏卵を作ることで漁業と農業の循環型生物生産ネットワークを構築できないか−と研究に取り組む高校が福岡県朝倉市にあります。

14日、福岡県筑後市にある「サザンクス筑後」に福岡県の農業高校や農業関係学科を持つ高校が集い、「第57回福岡県学校農業クラブ連盟年次大会」で実践研究発表大会が行われました。

その中で、福岡県朝倉農業高校の生徒5人が
『漁業と農業のかけはし「のりたまご」計画』と題したプロジェクト発表を行いました。

発表では、今年の2月から研究に取り組み始め、粉砕した色落ち海苔3%を配合飼料に添加したもの(試験区)と配合飼料のみのもの(対照区)を供試鶏(ボリスブラウン)に与え、体重、鶏の外観、平均卵重、卵の外観、内観の各項目についての調査結果が報告されました。


調査結果のうち特に、
海苔を与えた鶏卵
の卵黄には抗酸化作用があると
言われるβ−カロテンの含量が
多いことに着目。

今後は、7月以降鶏の数を増やし、産卵成績、健康状態、卵の品質等の調査を継続して行うことにしています。
2006.07.06掲載

◎佐賀・芦刈漁協女性部が「絵巻海苔」習う

佐賀・芦刈漁協女性部(西村好江部長)は27日、絵巻海苔を普及するための
指導者養成
を目的に「絵巻海苔」教室を同漁協で行いました。
海苔消費拡大のためには、まず海苔生産地漁協の女性部が「絵巻海苔」の技術を身に付け、地域の人に広めることから始めようというもの。当日は、福岡から管理栄養士の
清武泰子先生を招き、
約50名の女性部員が「さくらんぼ」、「アンパンマン」、「あじさい」の絵巻海苔作りを学びました。

難易度の高い「アンパンマン」や「あじさい」も、先生の指導を熱心に聞いたおかげで、海苔巻きの真ん中に「アンパンマン」の顔や「あじさい」の花がくっきり浮き出ていました。
今後は、各家庭、親子で楽しみながら作ってもらうため
地域イベントで作り方を指導する予定にしており、海苔消費拡大だけでなく親子や地域交流の"かすがい"として色々な図柄の入った絵巻海苔作りの普及活動を考えているということです。
2006.06.12掲載

◎新ブランド「福岡のり」を世界にアピール
=キャッチコピー、ロゴマーク、マスコットキャラクターの募集=


福岡県有明海地区の海苔生産者団体・福岡県有明海海苔共販漁業協同組合連合会では、3月31日の合併発足を機に、同漁連の扱う海苔に「福岡のり」の名称を付ける
ことになりました。
今後、世界を視野にこの「福岡のり」をアピールするため、
「福岡のり」にふさわしい
キャッチコピーやロゴマーク、マスコットキャラクターを募集
します。
選ばれた作品は、ポスターや海苔のパッケージなど販促活動に広く活用されます。

「福岡のり」とは
有明海は、日本で最も干満の差が大きい海域です。その干満の差を利用し、"宝の海"有明海で作られた海苔は柔らかくて味のよいことが特徴です。

《応募方法》
◇応募資格・特に無し。
◇応募期間・平成18年6月15日〜7月15日必着。
◇提出先・〒839−0293 福岡県柳川市大和町鷹ノ尾120
      柳川市農林水産部水産振興課内「福岡のり」
      タイトル・デザイン公募事務局。
◇発表、表彰・採用者には8月頃、直接連絡致します。
なお、正式な採用発表は、平成18年11月頃の予定で行います。
採用者には感謝状と副賞を贈呈します。
◇問い合わせ先・福岡県水産林務部水産振興課流通加工係
電話092−643−3561

なお、応募要領や応募に関する注意事項など詳細については、福岡県のHP http://www.pref.fukuoka.lg.jp/ の「募集」欄に掲載(6月9日以降UP)

2006.05.23掲載

◎海苔機械メーカーの展示会

海苔機械メーカーの椛蜥リ鉄工(本社・柳川市)は、4月22日、23日の2日間、同本社で社内展示会を開きました。この日は、関連海苔機械機器、資材メーカー11社の出展もあり、福岡、佐賀、熊本などの地元や近県の海苔漁家が展示会場を訪れ賑わいました。

また、今月30日には、海苔生産者団体の全国大会が行われますが、そこでも海苔機械、資材メーカー各社が出展する展示会が行われます。



2006.05.16掲載

◎14日、43回「ドルー祭」開く

4月14日午前10時から、熊本・宇土市住吉の住吉神社境内の「ドルー女史」記念碑前で、第43回記念祭が行われました。
この日は、近隣の海苔養殖漁家、市長、指導機関など関係者約100名が出席し、神主の祝詞奏上
に続き、出席各業界代表による
玉串奉奠などの儀式が厳かに行われました。

また、今年2月、「ドルー女史」記念碑が農林水産省の
「未来に残したい 漁業漁村の歴史文化財産百選」
に認定されました。



2006.04.15掲載

◎福岡・大和漁協が「のり巻き教室」開く

福岡・柳川市の大和漁協(黒田忠記代表理事組合長)は3月26日(日)、柳川市大和町の「漁村
センター」で、柳川市広報で応募した
小学生と保護者、20歳以上の女性約100名
を対象に「のり巻き教室」
を開催しました。
当日は、午前11時から、海苔販売業者の鰹ャ善本店九州営業所長・寺田和正氏による「美味しい海苔」のお話と同漁協女性部が中心になり、「ニューファミリーの花」など2種類の絵巻海苔作りが行われました。
同漁協の「のり巻き教室」は今年で3年目を迎え、子供と父母、若い女性を対象に行っていますが、


日本有数の有明海の海苔産地として「食育」「地産地消」の一環になればと、地元消費者に対する消費拡大事業として力を入れています。


2006.04.05掲載

◎福岡で「留学生」対象に海苔巻教室

海苔生産者団体の「九州地区漁連乾海苔共販協議会」と海苔販売業者の組織「海苔で健康推進委員会九州ブロック」共催による「九州・新海苔まつり」が3月19日(日)、福岡市の博多駅前
「福岡交通センター」で行われました。
 両団体は、
海苔需要を喚起するため国内の一般消費者対象に
「絵巻海苔教室」を開催
してきました。

しかし、諸外国での「日本食」への関心が高まる中、海苔を国際商品としてもっとアピールするため、
手始めに福岡市内の大学、
日本語学校に留学している学生を招き「絵巻海苔教室」を行いました。
当日は、ドイツ在住の料理研究家・成子高橋・フェートさんの指導で、午前10時から、約20名の留学生に
「さくらんぼ」の絵巻海苔を実習しました。


 当初は、言葉の面で理解して貰えるか不安視するスタッフもいましたが通訳を介す必要もなく、参加した留学生も出来上がりに満足した様子で、帰り際に
「楽しかった。また参加したい」と笑顔で話していました。


2006.03.23掲載

◎福岡・「あまぎ水の文化村」で有明海苔配布

海苔生産者団体の福岡県有明海漁連は2月26日(日)、福岡県甘木市、福岡市水道局、甘木市森林組合主催によるイベント「やまもりフェスタ2006」に共催出店し、福岡有明海苔の無料配布と販売を
会場の甘木市
「あまぎ水の文化村」で行いました。

このイベントは、筑後川の水源地でもある甘木市と水を使用する福岡都市圏や有明海沿岸域の人々が、現地での林業体験や植樹等の交流事業を通じて、
森林や水の大切さを認識して
もらおう
というもの。

 当日は、筑後川の恩恵を受けている同漁連も参加し、今年採れた美味しい冷凍初摘み海苔(1袋・半裁5枚入り)の無料配布を計4回(1回につき100袋)行いました。また、乾海苔・(全形5枚入り)、焼海苔(全形5枚入り、半裁6枚入り)、味付海苔(半裁6枚入り)を販売しましたが、小雨がちらつく中、店先には人だかりが出来、2時頃には売り切れる人気ぶりでした。

 


2006.03.13掲載

◎柳川大川漁連、地元中学生が職場体験

2月7日、福岡県柳川市の柳城中学校2年生5名が海苔生産者団体「柳川大川漁連」を訪問し、
職場体験学習
を行いました。

これは授業の一環として地元の職場を訪れて関係者等に取材しながら実体験して
地元産業について理解を深めよう
というもの。
当日は、同漁連主催の海苔の入札日に当たり、同漁連職員の説明を受けながら入札風景を見るだけでなく、実際海苔を手にとり焼色を見て試食したり、周りで海苔の値付けをしていた海苔問屋を真似て仕事を体感していました。
地元中学生が職場体験


この後、海苔生産者宅を訪れ海苔が出来上がるまでを見学しましたが、海苔が出来上がり漁連に集荷して入札が行われるという一連の流れを理解することは、産地の中学生が海苔漁業をさらに身近に感じる上で役立ったようです。

 

 

 


2006.03.07掲載

◎熊本県漁連・小学生に海苔配布

2月6日の「海苔の日」に海苔生産者団体の熊本県漁連では、県内小学校に新海苔を
寄贈
しました。
今年で17年目となる恒例の行事で、海苔普及促進のため学校給食の献立の一つに使ってもらおうと、今年は、県南の八代、葦北、天草、球磨地方郡市の小学校・182校を対象に新海苔(焼海苔全形1枚・33,000名分)を贈りました。
当日、同漁連では海苔を寄贈する小学校を代表して、芦北町立・田浦小学校(永田好文校長・生徒数
145名)で給食時間の12時30分から焼海苔贈呈式を行いました。
おいしい海苔で給食


1年生と6年生の児童は、今年採れたての美味しい海苔をセルフおにぎりにして食べましたが、この日の献立の中には、地元田浦特産の甘夏を使ったゼリーが出されるなど地元を感じさせる食材が多く、食べている顔も思わずほころんでいました。

 

 


2006.03.01掲載

◎3日、福岡三越で「絵巻海苔教室」

「節分の日」の2月3日、海苔生産者団体である「九州地区漁連乾海苔共販協議会」と海苔販売業者の組織「海苔で健康推進委員会九州ブロック」は福岡市天神にあるデパート「福岡三越」協力で、
同デパート9階催事場・特設ステージで
「九州新海苔まつり」を開催しました。

当日は午前11時と午後1時の2回、各20名ずつの参加者がドイツ在住・日本料理パーティー
コーディネーターの成子高橋・フェイトさん指導による、「四海巻」、「ニューファミリーの花」の
絵巻寿司を習いました。
続いて、今年の恵方「南南東」に向かって参加者全員がそれぞれ願いを込めながら手巻き寿司を
丸かぶりしました。

ここ数年で、
恵方に向かった「巻寿司丸かぶり」や「絵巻寿司」 について、
絵巻海苔教室の様子
テレビや新聞、雑誌などで取り上げられる機会が増えるにつれて、一般的な認知度や興味を持つ人が増えており、 今回の盛況ぶりを見ても定着しつつある節分イベントになっているようです。

 


2006.02.22掲載

◎熊本・6日間の節分キャンペーンを開催

海苔の販売業者で組織された「海苔で健康推進委員会九州ブロック」が1月29日〜2月3日の6日間
行った「節分丸かぶりキャンペーン」の初日に、
「海苔チャリティー販売」と「巻寿司
・具当て大会」
を熊本市の「鶴屋百貨店」で実施しました。

 「海苔チャリティー販売」は同百貨店1階で、午前10時から、新海苔を1日限定600袋(1袋・焼海苔
全形10枚入り)を販売し、市価より安い100円とあって短時間で完売しました。
この販売は2月2日までの5日間、毎日600袋限定で販売され、売上金は熊本市社会福祉協議会を
通じて市内福祉施設に寄付されました。
 また、今年から初めて「節分の日スペシャル巻寿司・具当て大会」と題し、目隠しで巻寿司の中身を
当てる大会が行われ、その模様は地元RKKラジオで公開生中継放送されました。
節分丸かぶりキャンペーンの様子

 参加者だけでなく周りの見物客も楽しめたようで、当事者たちは、
今後「巻寿司具当てと言えば
熊本」と言われる"熊本名物"
になることを期待しています。


2006.01.24掲載

◎大和高田女性部、福岡中心街で新海苔配布

大和高田漁連女性部(河島三月部長)は10日午前11時10分から、福岡市天神の中心大通りの
「イムズ」ビル前で、
新海苔(半裁焼海苔)2,800袋を街行く人に無料配布して、
福岡有明海苔の消費促進をアピールしました。

 この日は、大和町、高田町の漁協女性部から15名が参加し、
「福岡有明海のおいしい新海苔を皆様に食べて頂き、海苔を大いに消費して頂くために訪れました」と呼びかけながら、通りがかりの人に新海苔を配りました。
福岡中心街での新海苔配布

街を行く人は、最初は戸惑いがちでしたが、無料配布の趣旨が分かりだすと足を止める人も多くなり、女性部員に海苔についての質問をする人もいて、手渡された海苔を大事にしまいながら礼を言って立ち去る人もいました。最初は少なかった人通りも昼前から増え始め、昼過ぎには配り終えました。

 


2005.12.29掲載

◎柳川市民まつりで「ジャンボ巻き寿司」

福岡・柳川市民まつり実行委員会主催による「第1回柳川市民まつり(おいでめせ
・水郷オータムフェスタ)」
が11月27日、「柳川市観光物産公園」で開催されました。
これは、今年3月に柳川市、大和町、三橋町の1市2町が合併し新たな「柳川市」になって行われる初の市民まつり。当日は、地元物産の展示即売を中心に様々な催し物が行われ、午前9時の開始早々多くの人で賑わっていました。

 午前11時からは、地元の特産品である有明海産海苔を使った
「ジャンボ巻寿司」を作るイベントが行われ、柳川市内各漁協とJA柳川の女性部100名を中心に一般参加者150名の計250名で
長さ70メートル(海苔300枚分、柳川産の米60kg使用)の巻き寿司作りに挑戦し、最後に皆で一斉に持ち上げて完成を喜びました。
ジャンボ巻寿司に挑戦!

 
また、地元の海苔販売業者7社が、新海苔を始め、
もみのりの詰め放題など趣向を凝らした海苔販売を行い、市価より安いとあって出店海苔業者のテント前には行列が出来る盛況ぶりでした。


2005.12.15掲載

◎「福岡県農林水産まつり」開く

福岡県農林水産まつり運営委員会主催による第15回「福岡県農林水産まつり」が11月19、20日の両日、福岡市天神の県営天神中央公園で開催されました。
これは
福岡県産の農林水産物PRのため展示・販売やさまざまなイベントなどの催し物が行われるもので、会場は子供から大人まで多くの来場者で賑わっていました。
 当日は、県産海苔として福岡県有明海漁連と福岡県漁連所属の福岡市漁協姪浜支所が海苔を販売しました。

有明産海苔と県産米のおにぎりを配る
有明海漁連では、乾海苔(全形5枚入り)、
焼き海苔(半形7枚入り)、味付海苔(半形8枚入り)
を各100袋と同漁連所属の両開、浜武漁協で製造
された佃煮の販売や同漁連と県農政部が組んで
有明産海苔と県産米「つくしろまん」でおにぎりを
1日に2回先着200名ずつに配るPRをしましたが、
この時期の風物詩だけあって人気があり即座に
なくなるなど
大変な盛況ぶりでした。


2005.12.07掲載

◎柳川・小学生が海苔の体験学習行う

柳川市教育委員会は11月19日、筑後チルドレンズ・キャンパス「有明海まるごと体験in柳川」と題し
小学生対象に
海苔の漁場視察や製造工程を体験するプログラムを実施しました。
これは、子供達に山から海へとつながる
「水の循環」を通して地域の結びつきや自然と人間生活の共生の仕組みを理解してもらおうと始めたもので今回は海苔産業について学びました。
当日は小学生12名と父兄3名が参加し、柳川大川地区の海苔漁場見学や海面清掃を行った後、
乾海苔製造中の海苔漁家宅や地元海苔商社潟}ルホの海苔加工工場を訪れ作業工程の説明を受けました。

最後に、一日かけて学んだことを振り返り、1枚の絵巻物にそれぞれ印象に残った風景や物を絵や
言葉で表現しましたが、
子供の持つ観察眼と洞察力には周りで見ていた大人達も
感心しきりでした。
海苔製造機の説明を受けているところ

出来上がった絵巻物などの学習成果は、他地区の
プログラムで作成された学習成果と合わせ、
全プログラム終了後一堂に展示する計画です。

海苔を食べることはあっても、どのようにして作られているのか見る機会はありませんが、参加した子供や父兄にとっては誰も出来ない特別な体験になったようです。

 


2005.11.18掲載

◎婦人サークルが「絵巻寿司」習う

福岡・筑前町の婦人サークル「さえずり塾」が17日、同町の「めくばーる三輪」学習館の調理実習室で海苔巻き教室を開きました。

当日は、講師を招き19人のメンバーが海苔の絵巻寿司に挑戦しました。
今回は
「ニューファミリーの花」と「四海巻き」を作るため、かんぴょうの味付けや
酢飯の作り方など仕込み段階から指導が行われました。
写真は海苔教室で出来映えにニッコリ

主婦歴の長い方が多かったこともあって、作る手際が
良く安心して見ていることが出来ました。
最後に、みんなで作った作品(絵巻寿司)と吸い物を
昼食に、美味しく頂く楽しいひと時になったようです。


2005.10.14掲載

◎熊本・住吉中で海苔研究発表

熊本県宇土市・住吉中学校では13日、同校生徒が地元特産品である海苔や英国の海藻学者ドゥルー女史について勉強した成果を発表する「国際理解教育研究推進校研究発表会」が県内教育関係者や近隣の緑川小学校3年生を招待して行われました。
同校では「総合的な学習」の時間を通して郷土について勉強した成果を、世界に発信するなどの国際交流を行っていますが、今年は海苔やドゥルー女史について的を絞った学習で理解を深めました。
発表ではパソコンや紙芝居、クイズ形式を取り入れ、住吉や有明海への思いを生徒自らが作詞、作曲した
「Ariake in Sumiyoshi」を皆で歌うなど、子供達それぞれが知恵とアイデアを出し合い取り組んだ結果、素晴らしい発表会になりました。
今後は、成果をまとめたCDを以前から交流があるイギリス・マンチェスターのフィリップス・ハイスクールや近く交流を始めるメキシコの学校などに贈る計画で、さらに交流を広め深める予定です。



「Ariake in Sumiyoshi」
 われらが誇る 有明の海
 ドゥルー女史とみんなの
 努力に感謝
 最高の住吉の伝統
 これからも宝の海を守っていこう!!


2005.10.04掲載

◎中国海苔製品、国内市場にお目見え

中国産海苔が輸入解禁されたのを機に、中国産海苔を原料にした商品が、国内市場に出回り始めています。大阪に本社があるニコニコのり鰍ヘ、同業他社に先立ち9月から焼海苔、味付海苔など新商品3種類(焼海苔・10枚、卓上パック・10切50枚、トレイ入り・10切60枚)を全国主要スーパーで順次発売しています。標準小売価格は、いずれも350円です。

同社では、上質の中国産海苔の美味しさを日本の消費者に味わって貰おうと、パッケージには、
中国原産(契約栽培)であること、「味」で定評のある江蘇省「連雲港」産のり
を厳選
していることや「連雲港」の位置図を明示することで、"こだわりの海苔"として
販売しています。(写真は新発売の味付海苔)



2005.08.02掲載

◎山の子供達、「有明海清掃」に参加

福岡県・柳川市にあるボランティアグループ「まちづくりネットワーク柳川」(川口 聡会長)は18日、
「第5回豊かな有明海を子どもたちへ」というイベントの一環として、柳川市・橋本にある「むつごろうランド」横で、「海の日」にちなんだ
「有明海クリーン作戦」の海岸清掃を行いました。 
これは、「命の海・有明海」を再生し「豊かな有明海を子どもたちへ」のスローガンのもと、平成13年から行われているイベントで、海苔の種を見たり、くもで網漁を体験するさまざまな催し物が行われました。
その企画の一つとして行われた海岸清掃には、有明海に注ぐ矢部川上流にある福岡・星野村の子供達や父兄などの関係者、ボランティアなど、50名近くが午前8時から約1時間ほどの作業に汗を流しました。
今回参加している星野村の小学生14名の中には横浜市出身の山村留学生が居て、普段有明海を見る機会の少ない山にいる子供達だけでなく、都会の子供にも新鮮な体験になったようで、
"有明海にとって豊かな環境とは何か"をともに考える「山と海」の交流が深まったようです。


2005.07.14掲載

◎福岡・海苔研究会、地元学校に海苔寄贈

福岡県有明海地区・柳川、大川の各海苔研究会は27日、それぞれ地元小学校や保育園に海苔を寄贈しました。
この行事は、この時期恒例の活動となっており今年で6年目になります。
大川市海苔研究協議会(石橋正行会長)は午前中、地元大川市の三又小学校(堤博規校長、生徒数
246名)を訪問し、焼海苔400袋(1袋、全形焼海苔半裁2枚入)を寄贈しました。

また、午後から柳川市海苔研究会(甲斐田憲史会長)は、柳川市立・両開小学校(古川佳子校長、生徒数212名)を訪れ、古川校長に目録を贈り、6年生の代表12名に焼海苔260パック(1パック、全形焼海苔4つ切4枚入)を贈呈しました。
贈呈後の意見交換で同校では、有明海に近い学校であることから、海苔の手すき体験や有明海上流にある矢部村との交流を持ち、植林活動に積極的に関わるなど
海苔を含めた地元産業の研究を行っていることが紹介されました。
さらに、両開保育園(山田元子園長、園児数124名)や宮永保育園(内田秀子園長、園児数116名)にそれぞれ、焼海苔170パック(同)、焼海苔150パック(同)を贈呈しました。贈呈された海苔は、自宅に持ち帰ることになっており、
親子で地元の特産品である海苔について改めて考えてもらう良い機会になっています。

2005.06.22掲載

◎「食育」の一環、大学で「海苔」の授業

6月14日、主催・福岡県有明海漁連、柳川大川漁連、大和高田漁連、福岡県。後援・九州水産振興開発協議会による、「味と香りの・・・福岡有明産のり『のり教室』」と題した海苔についての授業と絵巻海苔教室が福岡・南区にある香蘭女子短期大学(坂根康秀学長)で行われました。
 これは、「食育」事業の一環として、参加した同大学食物栄養学科1年生(学生数55名)が、将来「食」に関する指導的立場に就いた時、今回学んだ海苔に関する知識を広く普及してもらうための一助になればとの思いから初めて開催しました。
 当日は、同大学食物栄養学科長・豊ア俊幸教授による「海苔と健康について」と題した講義と絵巻海苔教室が行われ、学生や教員など56名が、「山茶花」、「四海巻き」の作り方を教わりました。初めて絵巻寿司を作る学生が多い中、さすが食を学ぶ大学生だけあって手さばきは堂に入っていました。
また、指導を受ける学生は
、「おもしろい」、「手巻き寿司はよく食べるが、本格的な絵巻寿司を作るのは初めてで楽しい」
など海苔を使った料理で、これだけ楽しめる料理があることを初めて知ったようで、楽しみながらも真剣に作る姿が見られました。
今回の実習は、
「食のプロ」を目指す若い世代にも海苔を認知してもらう足掛かりになりました。

2005.06.07掲載

◎船橋の宝「海苔」情報を地元小学生が発表

去る5月25日、全国海苔問屋協同組合連合会(山本徳治郎会長)による
「第41回全国海苔問屋協同組合連合会・千葉大会」が千葉県浦安市
・東京ディズニーランドの「ディズニーアンバサダーホテル」で開催されました。
同連合会の総会や大会式典が行われる中、記念講演の一つとして海苔産地である地元千葉・
船橋市峰台小学校の生徒さんが、千葉海苔問屋組合員の協力のもと海苔について学んだ成果を
発表しました。

昨年、総合学習の一環として、1年を通して海苔の産地やサイズ、海苔の歴史に関する基本的なことから、海苔船に乗ったり、自分で海苔を焼いたり、絵巻寿司や海苔料理を考え試作するなど実際体験したことを発表。

また、発表する際には、クイズ形式に仕立て問題を出すなど、"海苔のプロ"である海苔業者も子供達が詳細に
調べた内容の深さに感心していました。
発表の最後に、勉強し終えた感想を述べましたが、
「この海苔の素晴らしさを外国の人に教えたい」、「何気なく食べていたが、これからは味わって食べる」、「乾海苔作りに挑戦したい」
など海苔に寄せる興味は尽きないようでした。

2005.05.09掲載

◎ドゥルー女史の遺徳を知り、熊本・住吉中学校が英国学校と交流

海苔糸状体を発見したことで、人工採苗を可能にし世界の海苔養殖漁業の発展に寄与したイギリスの海藻学者、キャサリン・メリー・ドゥルー女史(1901〜1957)の遺徳を偲ぶ記念碑が、熊本・宇土市住吉町にあります。
地元、住吉中学校(福海正隆校長・生徒数218名)の生徒がドゥルー女史の功績について調査、
勉強し発表するという学習を行いました。
勉強の成果は、地元小学校や保育園で模擬授業という形で紹介しました。
さらに、総合学習の一環として、国際交流を深めようと、ドゥルー女史の母校マンチェスター大学のある
イギリス・マンチェスターのフィリップス・ハイスクール(生徒数800人)とも文通を始めました。
さらに、フィリップス校では近々、
「ジャパン・デイ」と題した日本を取り上げた催し物を行う予定で、その中で今回の交流の内容を紹介することになっています。
住吉中学校生徒の皆様
その他にも、ドゥルー女史の御息女フランシスさんに連絡を取ることが出来るなど、活動の場が広がっています。
こんごの取り組みついて指導の佐藤みどり先生は「ドゥルー女史のことについては、もっと内容を深めてもらい、子供たちに大事に伝えていってもらいたい。そのためにももう一度関係者に聞き取りをし、劇などのあらゆる方法を使って伝えていければ」と語っていました。

2005.04.27掲載

◎全国に広がる「漁民の森」

豊かな海には、豊かな河川水が必要です。
漁業者が河川上流の山間部の人達と手を組み、広葉樹の植林を行い、保水性の高い雑木林を
広げようという活動を行っています。

「漁民の森」という活動で全国的に広がっています。
この活動は、昭和63年に北海道の各地漁協が「漁民の森」として河川上流の森林に植樹を始めたのが、次第に全国に広がったようです。特に注目されるようになったのは、平成元年に牡蠣の不作に悩んだ宮城県で「牡蠣の森を慕う会」による植林活動が出版物などによって広く紹介された頃からです。
いまでは、
30以上の道県で漁業者や地域住民の参加による「漁民の森」が生まれ、広葉樹を中心に植樹や植林地の下草刈りが行われています。
↑写真は、漁民の森で植樹する子供たち
 
最近は、沿岸や河川上流の小学生も参加し、海と山の小学生の交換体験学習なども始まっています。こうした活動で、人間の環境に大切な山と海の役割を知ることは、今後の地球環境に対する関心を大いに高める重要なことです。
保水性の高い樹木を山林に植え、豊かで、きれいな水を作り出すことが、生活に欠かせない農作物や魚介類に恵まれることであることを学ぶことが大切です。

 


2005.03.21掲載

◎海苔の質と価格の特徴を表示

小売店に並んでいる袋入り海苔の小売価格は千差万別で、質と価格の違いを見極めて買うことは難しいのが現実。その結果、ついつい値段の安い海苔を買って、「しまった」と思われるお客さんも多いのではないでしょうか。

そのようなお客さんのために、質を袋の表面に表示することによって、質と価格の目安にしてもらうために
「本品の特徴」を表示して販売している大型小売店があります。
とくに質と価格の判断基準にしてもらおうと、写真のような基準を表示しています。

「色つや」「味覚」「香味」の3点を「特」「上」「中」の
3段階に分けて「*」印をつけて海苔の質を分かり易く表示している
のが特徴です。
この基準を作って販売しているのは、イトーヨーカ堂の子会社
「アイワイフーズ梶vです。
イトーヨーカ堂の各店で販売している「焼き海苔」の表袋に表示してあるもので、表示の内容は、海苔のタンパク質を測定する器械の「海苔成分計」による測定基準を表したものです。
同社ではこの機器が開発された当初から、10年近くかけて海苔の美味しさとタンパク質の量を測定して基準を作り出しました。
 まだ、このような表示で海苔の質と価格の目安を表示して販売している企業は少ないので、今後の
海苔販売の一つの方法として海苔業界にどの程度普及するのか注目しているところです。


2005.01.18掲載

◎節分と巻き寿司

この数年来、「節分の日に巻き寿司を丸かぶりすると幸せが訪れる」という
イベントが目につくようになり、そのための巻き寿司販売が見られるようになりました。
需要の低迷に悩んでいる、海苔業界や寿司業界にとって有難いイベントです。
コンビニでもこのための巻き寿司予約販売が行われています。
業界にとっては、「土用丑の日のうなぎ」「バレンタインデーのチョコレート」のようになって欲しい−という想いがあるようです。
節分(2月3日)の夜、その年の恵方(今年は西南西)に向かって、願い事を心に念じながら、巻き寿司を1本丸ごと食べると、願い事が叶うとか幸せが訪れる−という、関西地方の
故事にならったものです。
写真:絵巻海苔・海苔抄き体験

関西地方といってもどこで行われていたのか、特定できません。
和歌山県とか滋賀県や大阪・船場という説もありますが、近年は、大阪の海苔・乾物問屋が積極的に宣伝したイベントである
ことには間違いありません。
道頓堀で開かれる、関西地区女子大学対抗の
「海苔巻き早食い競争」は名物競技の一つになっています。
節分に、なぜ「海苔巻きの丸かぶり」なのか−その理由は定か
ではありませんが、
「鬼払いに大口を空ける」という説もあります。
丸かぶりについては
「長い物は縁起が良いとして縁を切らないように」という想いがあるという説もあります。
こうした行事は、その起源が分からないところに魅力があるのかもしれません。
ただ、楽しみながら縁起を祝うことに良さがあるのでしょう。


2004.12.09掲載

◎中国海苔企業に勤める、「徐福さん」の75代目

中国から約2,200年前、秦の始皇帝に命じられて不老長寿の神薬を求めて何度か日本を訪れた
「徐 福(じょふく)」
は、日本に稲作、鉄器、織機、薬草、造船などの技術を教えて発展の
大きな礎を築き、日本で没したといわれています。
その足跡は、九州、四国、関西、関東、東北に及び各地に
「徐福伝説」が残っています。
佐賀のりの入札会場を訪れた徐江田氏
写真:佐賀海苔の入札会場を訪れた、徐 江田氏

 その功績を偲んで「徐福さん」として、各地で親しまれていますが、
その生誕地は中国・江蘇省連雲港市近郊の金山郷徐阜村(旧・徐福村)
ということです。
徐福さんの子孫で第75代目の徐 江田(じょ こうでん)氏は、連雲港市にある海苔養殖加工の日本合弁企業「連雲港神仙紫菜有限公司」(平成4年6月設立)に10年余り勤務していますが、今年10月から愛知県安城市にある合弁企業の潟с}コ(水野良彦社長)で
日本の海苔産業について研修中です。
 去る11月24日に開かれた、佐賀県有明海漁連の新海苔初共販の
現場研修に訪れましたが、佐賀県内にある徐福伝説の各地も訪問しました。
そして、
地元の人達の徐福さんに対する深い思いに感激したということです。
徐福さんの子孫が日本の海苔と深い関わりを持っていることも、めぐり合わせというものでしょうか。


2004.11.23掲載

◎新海苔の摘み採り始まる

宮城県や九州の有明海で、新海苔の摘み採りが始まりました。
宮城県では
10月28日から石巻湾の一部で新海苔の摘採が始まり、10月に入ると仙台湾内
でも始まりました。
九州では、有明海の熊本県、福岡県と佐賀県で11月8日頃から始まっています。
その他の県では、
11月下旬から12月にかけて始まる予定です。
大型機械で製造される新海苔
(大型機械で製造される新海苔 )

今年の新海苔摘採は、全国的に昨年より1週間から10日間の遅れになっています。
これは、台風の影響で漁場が流木やゴミで汚され、その整備に日数がかかったこと。雨が多く、海水の塩分が薄くなり生長が
遅れたこと−などによるものです。
さて、今年の新海苔ですが、9月中旬から10月始めにかけて
採苗(海苔網に種付けすること)された海苔網は、9月下旬から
10月中旬にかけて海上に張り込まれ育苗(海苔芽を育てること)が始まります。
しかし、海水の塩分が薄く、海苔芽が弱く育ちが思わしくなかったこともあって、「初摘み」の見掛けの
良い海苔が少ないようです。
ところが、弱い芽を海苔特有の病害から守るため、比較的塩分が濃い沖合いの漁場に網を張ったり、
日光に当てる時間を長くしたり、いろんな技術を使って育てました。
その甲斐あって、
味のある海苔が増えそうです。
ただ、日光に当てる時間を長くすると、アミノ酸の量が増えると同時に、海苔に含まれているフィコエリスリンという赤い色素が増え、海苔の見た目が真っ黒ではなく、やや濃いめの茶色に見えます。
干満の差が大きい、干潟の産地で育った海苔は全体にこのような色合いで味のある海苔が多いの
です。師走の始めには新海苔が、店頭に並びそうです。


2004.11.04掲載
(写真は、取材風景)

◎ポーランドに紹介される日本の食文化
  「海苔」


海苔の消費は、世界規模になった。
アメリカやヨーロッパでは「回転すし」が賑わっているようです。
店の数も年々増えていると言う。
欧米では、健康食品として海苔が消費されています。
日本では、海苔は身近な食品で、知識としては海苔の栄養価の高さを知っているつもりですが、健康食品として特に意識して食べているわけではありません。
ところが、去る9月7日、ポーランドのテレビ・プロデューサーのヤツェク・ヴァン(Jacek Wan)さんから、
「ポーランド最大の民間テレビ・ポルサット(Poisat)の新しいチャンネルで週1回30分の、日本を紹介する新番組を制作することになった。
その中で、日本の食文化を紹介することにしているが、海苔をひとつの素材として取り上げたい。
その取材の協力を願いたい」と言う連絡がはいりました。
早速、千葉県木更津市の知り合いの海苔漁家を紹介して、9月20日から1ヶ月にわたる取材が無事
終りました。
ポーランドでは、
海苔は健康食品の一つとして、メインディッシュの昼食でよく食べられているそうです。ただし、日本の海苔より中国産の海苔が多いということです。
海苔に含まれている体に良い成分については、まだ十分に知られていないようです。
「ポーランドにはおいしいチーズがある。海苔とチーズの取り合わせもおいしい」と言うことを海苔漁家に教えて貰ったようで、ポーランドで
「海苔チーズ」のおいしい料理が出来れば、新たな海苔需要国が増えそうです。


2004.9.13掲載
◎近づく、新海苔シーズン

海苔は、毎年10月末から翌年の4月末まで、主として太平洋側の沿岸で生産されます。
今年も、新海苔生産の準備が始まりました。
宮城県では、海苔の種を海苔網に付ける作業の「採苗」(さいびょう)が始まりました。
その方法は、浅くて広い水槽に、海苔の種が入ったかき殻を敷き詰め、大きな水車のような鉄輪に
海苔網を巻きつけ、種を敷き詰めた水槽に海苔網が浸かるようにして回転させながら海苔の種を
海苔網に付着させる方法です。この作業が始まっているのです。

 同地区では、8月下旬から始まりました。海苔網に種を付着させると、そのまま冷蔵庫に入れて、
海の水温が20℃以下になるまで待って、決められた範囲の海上に海苔網を張りこみ、海苔の生長を
待ちます。今年は、9月中旬過ぎから海に張り込まれることになりそうです。

 千葉県でも、この作業が始まっていますが、これから、伊勢湾、瀬戸内海、有明海など南の方の
産地で、順次始まります。
南の産地では、18号台風が過ぎて、海苔網を張りこむための決められた漁場に、海苔網を張りこむ
ための作業が始められています。