◎いよいよ新海苔シーズンA
《出番を待つ海苔の種》
全国の海苔産地では、海苔網に海苔の種付けをする「採苗」という作業
が始まっている。
「海苔の種」は、春先から秋口にかけて、主に海底の貝殻の殻に潜り込んで生活している。
そして、秋口の水温が冷え始める頃、種を海中に放出する。
このような、海苔の生活循環(ライフサイクル)の決め手である、貝殻での生活部分を発見したのが、
イギリスの海藻学者キャサリン・M・ドリュー女史である。
おかげで、春先に海苔の種になる胞子を貝殻(かき殻が多い)に植えつけて、秋口まで水槽で培養(育てる)し、種が放出される秋口に、種の付いたかき殻を水槽に並べて、海苔網を重ねて巻きつけた、
大きな水車をぐるぐる回しながら海苔網に種を付ける方法や海苔網に20センチ四方のビニール袋を取り付け、ビニール袋の中に、海苔種の付いたかき殻を1〜2個入れて、その網を海に張り込む方法などで、種付けを行う養殖技術が生み出された。
これを「採苗」といっている。
海苔種も、まだ、水槽の中に吊るされて、出番を待っているところが多いが、写真のように、海苔の種が増えて、かき殻が真っ黒になっている。
この種が、海の中に飛び出し、海苔網に付着して、細胞分裂をしながら成長するが、その年の回りの海況が成長に大きな影響を与える。
ドリュー女史のおかげで生み出された、日本の海苔養殖方法を受け継ぎ、産業として今日まで発展させてきた技術は、何としても守り継がなければならない。
そのためにも、森を守り、健全な生活環境を守り、
海を守る努力が大切である。(治) |